「じゃあ誰か、一緒に来てもらえるかな?」

 僕はそう告げた。その答えに、皆は薄く微笑む。

 これで良かったのだろうか。

「じゃあ誰を連れて行く? 義高君が選んでくれるかしら」

 吉野さんがそう言うと、残りの二人も頷く。

「え! 僕が選ぶの?」

「そうよ。だって、義高君がこのグループ分けだってしたんだし、貴方を信頼してるもん」

「津久井さん……でも僕は、危険な目に遭わせると分かっていて、それで選ぶなんて出来ないよ…」

「いいじゃない。もう既に危険な目なんて遭ってるんだし、今更だよ! 大丈夫、誰を選んでも文句とか言わないしね」
 
 明るい声で秋山さんは言った。

 これはもう、選ぶしかないだろう。

「さあ、義高君。早く選んでくれる? 麻衣を探す時間が無くなっちゃうわ」

「わ、分かった……」

 僕は、生唾を飲み込むと、ゆっくりとその人物に向かって言った。






「……お願いできるかな?」





A、秋山さん

B、津久井さん

C、吉野さん

D、(やっぱり選べない。僕一人で行こう)