I learn the secrets of the service.





 
こんばんは、です。
 今日は、ホストの皆から、接客の極意について学ぼうと思います。
 それでもって、私だって男に負けないくらいのホストになってみせる……!!
 お兄を見つけるためなら、は自分が男になることだって厭いません!!




 
Case1: The secrets of Madame killers.




 まず最初は、マダムキラーこと、藤代誠二&若菜結人の二人に聞いてこようと思います。
 さて、二人はどこにいるかな? あ、いました。早速インタビューです。


「二人ともー、今日は二人に『マダムキラーの極意』を教えてほしいんだけど」
ちゃん、そんなこと知りたいの?」
「うん!」
「接客なんて、超簡単! 相手が喜ぶようなことを、バンバン言うだけだしさーw」
「うぅ……何言えばいいの? 全然わかんないよ」
「そんな悩むことないって! よっしゃ、そしたら今日は、オレたちの接客を観察しててくれよ。そこで、俺たちの接客スタイルを学ぶべしw」
「了解です!」






「ようこそマダム、結人でっすw」
「誠二だよーvv」
「結人、誠二っ、遅かったじゃないのーv」
「マダムのために、これを用意してたんだよ……ほらっ」
「きゃぁっ……これって……」
「麗しいマダムに、愛の花束をvvv」
「結人……//// もうっ、ドンペリ入れちゃうわvvv」
「やったw ドンペリ入りまーす!」
「あーズルイ若菜! 抜け駆けだー!! マダム、マダム、俺からは新発売のスナック菓子をあげるよv」
「うふふっ、誠二にもちゃーんとドンペリ入れてあげるわよv」
「やったーーーっvvv」

「…………」
 えぇっと……常に明るく可愛く振舞うって感じ? 下手に繕わないで、自然体……なのかしら?

「なあマダムー、俺、ちょっと腹減っちゃった……」
「俺も腹減ったぁ……」
「あらあら……何か食べる? フルーツの盛り合わせとか……」
「……それより、こっちのステーキのが食べたいなー、俺」
「あぁっ! 俺も俺も肉がいいなーv」
「で、でもこれは……ちょっとだけ……お高いし……」
「俺……腹が減ると……マダムのこと……食べちゃうかもよ?」
「っ……//// 結人……」
「ねえマダム……ステーキ食べちゃ駄目……?」
「誠二まで……っ//////」

 な、何ですかこれ? 結人は妖しくマダムを覗き込んでるし、誠二は目を潤ませてステーキ懇願してんだけど?! しかも結人! お腹空いてマダム食べちゃったら、相当ホラーでしょーが!!

「!!!! もうステーキでも何でも好きなもの頼みなさいv あ、竹巳ちゃん、ステーキとフルーツの盛り合わせお願いねーっvvvv」
「……かしこまりました」
「よっしゃあv マダム、俺マダムのこと大好きだぜvv」
「結人ってば……もうっ////」
「あーっ!! 俺だって、マダムのこと、だーい好きだもーんっ!!!」
「うふふ、誠二も相変わらず可愛いんだからvvvv」

 私の突っ込みは他所に……ステーキ+αゲットしちゃったよ、この二人。ていうかこれ、コイツラにしか出来ない接客じゃないの……。二人から接客の極意を学ぶなんて、とっても無謀だった気がするわ……。ていうか意外とこの二人って、策略家な感じする……。天然では……ないわよね。

 溜め息をついた私に、マダムを残した二人が駆け寄ってくる。
「どうちゃん? 接客方法、分かった??」
「う、うん……」
「な、簡単だろ?」
「…………」


 二人の笑顔に、私はがっくりと頭を垂れた。疲れたわ……とっても……。
 さて、次行こうかな、次……。
 ちょっと癒されたいなぁ……そうだ、彼に会いに行こうっと。




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ハイ、「接客の極意を学ぶ」で、「マダムキラー達」篇をお送りしましたが、いかがでしたか? 結人と誠二は、持ち前の明るさと天然(?)策士っぷりで、見事マダムたちのハートを掴んでいると桃井は思います。子犬のような目で見つめたら……多分マダムたちは一撃ですね。この話、全四話です。次は彼。純情王子に接客の極意を学びましょうvvv