◇おまけ部屋◇

 今回は時間の関係上、姫一人しか書けませんでしたが、他のキャラに投票してくれた方の愛も、柚にしっかりと届いております(笑)
 二位はダントツたつぼんでしたしね。たつぼん好きーな方の多さには圧倒されました。同じ方の投票も多かったですが、意外と色んな方がたつぼんに投票していて、「このボンボン、意外と人気なんだなー(失礼)」と思っていたりしました(笑)
 ま、そんなわけで、たつぼんのssよりも短いミニssをお送りします(笑)以下、早速始まりますので、どーぞ★







――――都内某所、隠れ家的バーにて。

 は一人でカウンターに腰掛けている。
 そんな時、勢いよく開かれた扉。
 振り返れば、愛しい恋人が息を切らして入ってきた。

っ!……ごめん、遅れたっ……」
「ふふっ、いいよ別に。こうして走ってきてくれたんだし」
「本当にごめん。あ、マスター、ウイスキー、ロックで」

 バーのカウンターに腰掛ける二人。
 まだ荒い息をしている竜也に、は微笑んだ。
「どうしたの? 最初からロックなんて……明日もまた、早いんでしょ?」
「あ、ああ……」
 微妙な返答をする恋人に、は小首を傾げる。
 マスターからロックが出され、それを一気に煽る竜也。
「っ……ごほっ……げほっ……」
「ちょ、竜也! 一気に飲んだら咽るの当たり前でしょう!?」
「マ、マスター……お替りください」
「ちょっと!?」
 様子のおかしい竜也に、流石のも焦る。しかし、いくら止めても聞かず、結局カウンターに着いてから約10分の間で、ウイスキーロックを四杯飲み干してしまった。
「……っく……ぐぁ……きっつぃ……」
「……当たり前でしょ。ていうか、そんな飲み方あり得ないよ? 本当に一体、どうしたのよ……」

 は少しむくれて言う。
 今日はホワイトデーで、竜也と会うのも二週間ぶりだった。
 サッカーが忙しい彼と時間を合わせるのは容易ではないし、自分が社会人になった今は、会えてもほんの数時間が良いとこ……。
 元々お酒に強くない竜也は、酔うとすぐ寝てしまう。そのため、二人で一緒にいる時は、極力飲まないようにしていた。少しでも長く、恋人と語り合っていたいという気持ちの表れだった……はず。
 そんなわけで、この恋人の奇行は、を苛立たせ、不安にさせた。それを分かっているのかいないのか、竜也は何か言いたそうな表情でへと向き直る。

……俺……」
 酔って、とろんとした瞳がを見つめる。
 タレ目が余計にタレて、妖艶さを醸し出している。我が恋人ながら、何て無防備な姿なんだろう……とは逆に心配になってしまった。
「竜也……大丈夫?」
……俺と……」
「?」
「く……駄目だ……。マスター! もう一杯お替り!!」
「竜也!?」
 何かを言いかけ、そしてまたロックをお替りする恋人。
 はもう、どうしていいか分からず、隣で見守るしかない。
「た、竜也……本当に、もう止めた方が……」
「んぐ……ごくっ……ぷはっ! はあ……はぁっ……よし、これで……言える……」
「竜也……(汗)」
 計何杯お替りしたのかも分からないが、竜也の顔が真っ赤になり、目からは涙が零れているので、相当の量を飲んだんじゃないかとは思った。時間は僅か30分。
っ、俺……うわっと……」
「ちょっ……大丈夫!?」
 息も絶え絶えになりながら、ふらついた様子で立ち上がった竜也を、咄嗟に支える。するとそのまま、竜也に抱きしめられる。
「た、竜也っ!?……ここ、お店の中っ……//////」
、聞いてくれ……」
 真剣な声音が、耳元に響く。
 お酒のせいだろうか。いつも以上に竜也の声が、掠れて色っぽい。
 竜也の力はこれ以上無いほど強くて、とてもじゃないが振りほどけそうに無い。
 店の中には幸い、それほど人もいなかったため、は照れながらもそれに身を任せる。

「……結婚しよう」
「……え」
「次の遠征から帰ってきたら……」
「た、つや……」

 頭の中で、竜也の声が繰り返される。
 結婚? 私と竜也が?
 はただ、馬鹿みたいにその言葉を胸の中で反芻していた。
 
 呆けたをゆっくりと離し、ポケットから何かを取り出す竜也。
 立ち尽くしたに苦笑すると、そっとその左手を取る。

さん。俺と、結婚してくれませんか?」

 は正気に戻ったように頷く。
 こくこくと、何度も首を立てに振った。
 それを見た竜也は、心底安心したように胸を撫で下ろし、シルバーのリングをそっとの左薬指におさめた。
「……良かった。断られたら、どうしようって思ってて……」
「そ、そんなはず、ないよ……断るなんて……」
「不安……だったんだ。二人で会う時間も中々取れなくて、、綺麗だから、職場の男に言い寄られてないか、とか……」
 酔っているせいか、いつもより饒舌な竜也。
 は嬉しさと愛しさで、眩暈を起こしかけていた。
「結婚したら、お前は俺だけのものだ……って。他の男になんて、絶対に渡したくない……でも、言うのが怖くて……」
「……くすっ、だから、慣れないロックなんて飲んだの? 酔った勢いで言うために?」
「…………」
 黙って、真っ赤になって頷く竜也。
 は涙ぐんで、その両手を取る。
「竜也、嬉しい! 本当に、私今幸せだよっ……」
……」
「そんなに想ってもらえて……ほんとにっ……嬉しい……っく……ひぃっく……」
!?」

 お酒のせいもあってか、はそのまま泣き出してしまった。
 竜也は酔いも一気に覚め、泣きじゃくるを抱きしめてあやし始める。

 そんな若い二人を、周りのカップルたちは温かく見守っている、そんな三月半ば。
 今年のホワイトデーは、小春日和並みに暖かかった。






 
……こんな感じでいかがでしょう? 一応リクにあった「お返しに指輪(プロポーズ付)だったら、一生ついてイキます」「水野くん!!忙しい中に頑張って時間を作って会いにきて欲しいですvv」を参考にしてみましたが……。まあ、たつぼんはへタレてナンボだとお持っているので(笑)これくらいがちょうどいいですかね?? ちなみに柚が、ホイッスルにはまったきっかけはたつぼんでした。この子、最初は全然へタレてなかったですよね?(苦笑)好きキャラナンバー1は、ずっとたつぼんだったり(知られざる秘話)でも、姫様とかが出てきてからは、乗り換えちゃいました(おい)♪そんなわけで、水野好きーさんが沢山いらっしゃるのは、柚にとっても嬉しかったりです。
 頑張れたつぼん! キミの頑張りは皆が認めているさ★


 そして、ss書くことは出来ませんでしたが、かじゅまには私から「愛されてるで賞」と「コメント大将!(大賞とも言う)」をあげたいです(笑)以下、柚にクリティカルヒットを与えてくれた、素敵なコメントを、一馬と一緒に(え)ご紹介しますv

「何が何でも一馬!一馬一生ラヴ!バかずまでも良い!ラブリープリンス オブ アッポー!」

 
ギャハハハハハッハハハハハッ!!!!!! こ、これ最高です!! 特に最後の「ラブリープリンス〜」が私の笑いの……いやいや、ツボを抑えてくれて……!! もう、これだけでssはかじゅまにしようかと本気で思ったくらいでした(笑)残念ながら順位は振るいませんでしたが、コメント大将はまさしく彼! りんご王子でしょう!! かじゅまー、万歳★★★

「アッポーって……(汗)俺って、りんご王子なのかよっ!? ……でもまあ、その……ありがと……な?//////」

 
おりょりょ、当サイトのかじゅまは真っ赤になってますよ?(笑)かじゅま、次の企画こそは首位を狙ってね☆応援しとるわー。

「が、頑張ります……?」

 
というわけで、ホワイトデー企画、最後までお付き合いいただきまして、まことにありがとうございました。
 次回は是非、何かしらの連載でお会いできることを祈りつつ……。

2007/03/15 桃井柚