閑話休題:都市伝説コラム1
はじめましての方も、そうで無い方もこんにちは。桃井柚です。
このたびは、『Twilight Connection〜都市伝説調査ファイル〜』にご興味を持っていただき誠にありがとうございます。
このお話も、5話ほど書くに至り……ここらで一旦、整理しようかと思いこのようなコラムを書くことに決めました。お暇な方、また初めての方もあらすじを紹介しているので、ご覧いただければ幸いです。
ファイル1:ハンバーガーの中身
橘香月(たちばな かづき)は、何処にでもいるような今時の大学生。今日も友人たちと共に、怠惰で安穏な大学生活を満喫していた。
そんな時、ハンバーガーショップで体験したほんの少しの違和感。友人が語る誰もが聞いた事のある、あの都市伝説。些細なことがきっかけとなり、香月の日常は大きく狂い出していく。
そして、噂の真偽を確かめようとする香月の前に、不思議な少女たちが現れる…………。
この話はある意味序章的な役割であったため、都市伝説を知るきっかけという位置づけで見ています。なので、あまり都市伝説自体の解明という印象は薄いですね……。
「ハンバーガーの中身は実はミミズ」、こんな噂、皆さんは聞いたことありませんか? もしかしたら、猫の肉というパターンを知っているかもしれません。詳しい考察は、それぞれのファイルの報告書に記していますので、もし宜しければご参照下さい。
さて……この都市伝説、私自身も小さい頃に親に聞かされました。しかも、某ハンバーガー店で実際に食べている時に!(笑)ご存知の方がいるかもしれませんが、桃井は虫がこの世で一番苦手です。蚊も素手で叩くことが出来ません。アァ致命的。そんな私です。ミミズがバーガーに入ってたなんて日には、多分もうまともに生きていられませんよ(マジで)イナゴの佃煮?……ナイナイ、アリエナイ! 虫好きの方にはゴメンなさいですが、とにかくダメなんです。大量の虫がいる場所に行くくらいなら、私は単身お化け屋敷を選びます(比較対照がおかしい)……そんなどうでもいい話は置いておいて、とにかく初めて聞いた時は衝撃でしたね。まだ幼稚園の時かな。うちの母は当時、フィレオフィッシュしか食べなかったので、なお更でした。肉はミミズだから食べないんだぁ……と幼心に刻み込まれていたんですね。全く、迷惑な話です。
あの時は、まさか自分が都市伝説を研究したり、それを元に小説書くなんて夢にも思ってなかったんですけど、未だに覚えてるくらいに印象的な出来事でした。報告書にも書いてありますが、やっぱりこの伝説の裏には「ファーストフード批判」があるんじゃないかと思ってます。昔はよく、ジャンクフードなどと言っていたことからも、ファーストフードを「身体に良くない食べ物」とする見方は根強いです。今ですらもう言われませんが、昔はよく両親にも「ハンバーガーはあんまり食べない方がいい」と諭されました。いや、そんな食べてたわけではないんですけどね。今の子たちには、あんまり聞き覚えないかしら? 確かに食べすぎはメタボの兆しが見えてしまいそうな感じは拭えませんがね。でも、それを言ったらどれもそうだろ(笑)
ファイル2:ベッドの下の男
藤倉雨音(ふじくら あまね)は、ここ最近自分の周りにある異変を感じていた。常に誰かに見られているような感覚。
そしてある日、友人二人を家に招いた雨音は、都市伝説「ベッドの下の男」そのものを体験する。
しかしながら、警察の調べでは何も分からず、雨音たちの体験は夢話と片付けられてしまう。
藁にも縋る思いで御影探偵事務所に足を運んだ雨音は、所長の御影紫季に相談し、事態は一旦の収束を得るのだが……。
この話が、一番都市伝説を解明するというコンセプトには合っていたかなと思います。一番上手くまとめられたと自分では思ったり。しかしまあ、実際本当にこのような事件は起きているというから、事実は小説より奇なり様様という感じです。
人は昔から、モノの隙間に不思議な感覚を抱いていたようです。他の都市伝説で「隙間女」なんて話、聞いたことある方いらっしゃるんじゃないでしょうか。壁とモノのちょっとした隙間から、こっちを覗いている女がいた……よくある話、なんて思うのは私だけ?(苦笑)
ある、限定された空間というのは、それだけでちょこっと不思議な感じがしますよね。例えば、ドアがちょこっとだけ開いていたりすると……なんとなく気になりませんか? 桃井はすごい気になる性質で、すぐに閉めます(笑)箪笥とか、窓とか、本棚とか引き出しとか。とりあえず、きちんと全部閉めないと落ち着かないんですよね。見通しが悪いところで、よく目を凝らすと見えるモノって、それだけで少しの恐怖とかが潜んでる気がします。そんな思いが、こんな都市伝説を生み出した一因になってるのかもしれません。報告書には、結構詳しく色々と書いているので、宜しければご参考までに。
ファイル3:テレビの砂嵐
最近、世間を賑わせている連続猟奇殺人事件。犯人は未だ特定できず、既に犠牲者は3人にもなっている。
そんな中「殺された人間の名前が、砂嵐の中に流れていた」と、自分の恐怖体験を語る佐倉碧海(さくら おうみ)。テレビの砂嵐を見ている途中、死ぬ人間の情報が走馬灯のように流れてくるのだという。
有名な都市伝説。しかし、それは只の噂にすぎないはずなのに。
恐怖に慄く碧海に、御影の助手、璃緒が手を差し伸べる。
この話が、一番反響があったように思います。そして、一番ホラー・グロテスクだったかもしれません(苦笑)夜中に書いてたんですが、ちょっと薄ら寒いものを感じました……。
テレビの砂嵐。そんなにメジャーな都市伝説でもないかもしれないですが、テレビという身近なものだし、と取り上げました。まあ、ファンタジー入ってますが、それは小説なので敢えてスルーで。
砂嵐なんて、今ではあんまり見かけなくなってますけど、以前はよく見ました。深夜2時過ぎくらいになると、テレビがどこも終了していたりして……ザザザーっとなることなんてしばしばありましたよね。最近は、24時間何かしらの番組やってますから、砂嵐の出番は皆無になっちゃってますね。この噂はいつまで語られるのか……案外、もう消えていってしまうかもしれません。でも、噂ですけど、砂嵐だけを集めたビデオっていうのが存在しているらしいですね! 世の中の砂嵐好きーにはたまらん一品なんでしょうけど、奇特な方もいるもんだとも思ったり(お前が言うな
呪いのビデオがあるなら、こんなビデオだってきっとあるとは思うんですけどね。何はともあれ、砂嵐にはご用心☆
ファイル4:チェーンメール
毎日のように送り送られるチェーンメール。
九条詩子(くじょう うたこ)は、友人たちから「神隠しメール」の話を聞く。メールを送らなかった場合、神隠しにあってしまうというのだ。信じてはいなかったものの、見知らぬ相手から届いたそのメールに、少しの恐怖を覚える詩子。そして、何の気なしに友人たちに転送するが、皆「信じていないから誰にも送らない」という。
しかし翌日、友人の一人が消えた。それに続くように、一人、また一人と消えていく。
混乱する詩子は、ネットの掲示板に書き込まれた「御影探偵事務所」に辿り着く……。
時代を踏襲した都市伝説の代表格と言えば、やっぱりチェーンメールかなと思い考えました。実際に私自身も沢山のチェーンメールを受け取った経験がありますし、書きやすいテーマでしたね。
私がチェーンメールに悩まされたのは、高校生くらいでしたけど、悪質なのも沢山あって……結構大変だった記憶があります。特に、呪いがふりかかる系は、ちょっとびびってたり(苦笑)まあ、所詮はチェーンメールだって片付けましたけどねぇ。でもちょっと不気味ですよね。
今もチェーンメールって回ってるみたいですけど……昔ほど「恐怖系」は回っていないんですかね?? 最近はもっともっと性質の悪いやつがありそうですね。「いかにも本当っぽいやつ」みたいな。チェーンメールはまさに、文明の利器が産んだ弊害です。この先、どんな感じでメールが発展していくのか……楽しみでもありますが、少し怖い気もします。。。
ファイル5:写真
友人と先輩が相次いで自殺した。
写真部部長の宮野霞(みやの かすみ)は、「写真の真ん中に立つと早死にする」という都市伝説を思い出す。
都市伝説の呪いなのか、それとも――――。
精神的に追い詰められた霞は、御影探偵事務所を訪れる。
そんな時、霞の撮った写真が入賞したと、顧問教師が告げる。
この都市伝説は、あんまり有名ではないですかね? 何となく、気持ちが欝になってる時に考えたので、全体的に欝っぽい話になってしまいました……。いや、このお話自体が全体的に欝ですけどね(苦笑)あんまり多く語れることは無いですが、あえて言うなら、あの話は「皆が少しは思っていたこと」ではないかと思います。人気者が中心を取るのは昔からの決まりごとみたいなものですし、それを妬ましく思う人もいるんじゃないでしょうか。
写真は人の心を映し出すと言います。私は人物はあまり撮らないので分かりませんが、写真が映し出すのは目に見えるものだけではないのかもしれません。
こんなところで、第1回都市伝説コラムと言う名の後書きを終わりたいと思います。
今後とも、Twilight Connection〜都市伝説調査ファイル〜をどうぞ宜しくお願いいたします。
2008/4/3 桃井柚